官民連携でリチウムイオン電池等による火災事故防止へ
安全回収容器とIoT遠隔監視を活用した回収体制構築の実証事業を開始
~自治体施設とメーカー直営店舗で回収し、回収から処理までの安全対策を検証~
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環境省「令和8年度リチウムイオン電池等の回収・処理体制の構築等に向けた実証事業の公募結果について」
https://www.env.go.jp/press/press_05415.html
<環境省委託による官民連携によるリチウムイオン電池回収体制の実証スキーム>
1. 背景
近年、モバイルバッテリーや小型電子機器など、リチウムイオン電池を使用した製品の普及に伴い、廃棄物処理施設や収集運搬車両などにおける発煙・発火事故が全国的な課題となっています。こうした火災事故を防止するためには、生活者による適切な分別排出を促すだけでなく、排出後の回収、収集運搬、保管、処理に至る各工程を通じて、安全性を確保することが求められております。
一方、安全な回収体制を継続的に運用するためには、自治体による回収や周知のみならず、製品を製造・販売する事業者、回収・リサイクルを担う事業者、安全対策を支える技術提供事業者など、官民の関係者がそれぞれの知見や機能を持ち寄り、一体となって取り組む必要があります。
そこで本実証では、越谷市と製造・販売事業者、回収・リサイクル事業者および技術提供事業者といった民間事業者が連携し、自治体施設およびメーカー直営店舗にDENPOIを設置するとともに、回収後の収集運搬、保管、リサイクル処理までを一体的に検証します。これにより、リチウムイオン電池等による火災事故の防止につながる、安全かつ持続可能な官民連携型の回収体制の構築をめざします。
2. 実証事業の概要
本実証では、越谷市リサイクルプラザおよびAnker Store
越谷レイクタウンの2拠点に、安全回収容器DENPOIを設置し、メーカーを問わず、リチウムイオン電池を使用した製品を回収します。自治体の回収拠点に加え、市民が日常的に利用する民間店舗を回収拠点とすることで、適切な分別排出を促すとともに、官民が連携した回収機会の拡大を図ります。
回収した製品は、DENPOIを活用して安全に保管し、収集運搬、リサイクル処理までを一連の工程として実施します。また、DENPOIに遠隔通知機能を組み合わせ、万が一、消火用の砂と薬剤が作動した場合に管理者へ通知することで、発火の早期把握と被害拡大の抑制につながる運用の実用性を検証します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 事業名 | リチウムイオン電池等の製造・販売事業者等と連携した回収体制構築実証事業 |
| 実施予定期間 | 2026年10月~11月 |
| 回収拠点 |
・越谷市リサイクルプラザ(住所:埼玉県越谷市砂原355番地) ・Anker Store 越谷レイクタウン(住所:埼玉県越谷市レイクタウン4-2-2 イオンレイクタウンkaze 3F) |
| 回収対象 | リチウムイオン電池を使用した製品 |
| 回収範囲 |
越谷市リサイクルプラザ:膨張品 Anker Store越谷レイクタウン:モバイルバッテリー・イヤホン、電子たばこ(他社製品を含む。膨張品も対象) |
| 主な検証内容 | DENPOIを活用した安全な回収・運搬の有用性、住民周知の効果、回収拠点利用状況、処理・再資源化ルート等 |
3. 本実証の特長
(1)自治体と民間事業者が連携した回収拠点の構築
越谷市リサイクルプラザに加え、市民が日常的に利用するAnker Store
越谷レイクタウンに回収拠点を設けます。行政の回収拠点とメーカー直営店舗を組み合わせることで、生活者にとって利用しやすい排出機会を提供し、適切な分別排出を促します。
(2)安全回収容器とIoT遠隔監視による火災リスクへの対応
回収拠点には、万が一の発火時に消火用の砂と薬剤で電池を覆い、延焼や周囲への被害を抑制するDENPOIを設置します。また、本実証では、NTT東日本グループが有する通信技術やIoT活用の知見を生かし、NTTテレコン株式会社の通信端末および集中監視システムと連携することで、DENPOIの消火機構が作動した際に管理者へ遠隔で通知する仕組みを構築します。これにより、異常発生時の迅速な把握や対応につなげるとともに、通信を活用した遠隔監視による安全な回収体制の有効性について検証します。
(3)回収から処理まで一連の工程を通じた安全性の検証
回収拠点での保管にとどまらず、回収したリチウムイオン電池等の収集運搬、保管、リサイクル処理までを対象とし、各工程における火災リスク、安全対策の有用性、運用上の課題を検証します。さらに、自治体、製造・販売事業者、回収・リサイクル事業者、技術提供事業者がそれぞれの強みを持ち寄ることで、安全かつ持続可能な回収体制の実現可能性について総合的に検証します。
4. 各者の役割
| 事業者・団体 | 事業概要 | 主な役割 |
|---|---|---|
| 越谷市 | 埼玉県南東部の自治体 | 越谷市リサイクルプラザでの回収、市の広報媒体を活用した市民周知 |
| アンカー・ジャパン株式会社 | デジタル製品・家電製品の開発・販売を行うAnkerグループの日本法人 | Anker Store 越谷レイクタウンでの回収、アプリ・SNS等を活用した周知 |
| 松田産業株式会社 | 貴金属リサイクルおよび環境ソリューション事業を展開 | リチウムイオン電池の収集運搬・保管、リサイクル処理(太平洋セメント㈱・敦賀セメント㈱と共同実施) |
| 株式会社電知 | リチウムイオン電池に関する安全管理・回収ソリューションを提供 | DENPOIの製造・納品 |
|
株式会社ビオストック (NTT東日本グループ) |
資源循環ソリューションの提供・コンサルティング事業を展開 | 実証全体の工程管理、予算管理、効果検証、成果品作成 |
|
NTTテレコン株式会社 (NTT東日本グループ) |
通信・IoTを活用した監視・遠隔保守ソリューションを提供 | DENPOIに対するIoT機能付与の各種検討および提供 |
5. 今後の展開
本実証で得られた結果をもとに、安全回収容器および遠隔監視機能の有用性、回収から処理までの各工程における運用上の課題を整理し、リチウムイオン電池等による火災事故の防止に資する回収体制のあり方を検討します。また、自治体と製造・販売事業者、回収・リサイクル事業者、技術提供事業者が連携する本実証の成果を踏まえ、回収拠点の拡充や他地域への展開につなげることで、リチウムイオン電池等による火災事故の防止に資する、持続可能な官民連携モデルの確立をめざします。
(参考)安全回収容器「DENPOI」とは
DENPOIとは、株式会社電知が開発した、砂の消火・断熱効果を活用したリチウムイオン電池専用の回収・保管容器です。万が一、電池が発火した際には消火用の砂と薬剤が落下し、電池を砂で覆う構造により、発火・熱暴走時にも延焼や周囲への被害を抑えながら、安全に一時保管することができます。特別な電源や大掛かりな設備を必要とせず、公共施設・店舗・事業所などに手軽に設置できる点が特長です。
また、NTTテレコンの通信端末「グッとびくんM2」を利用した集中監視システム「テレコンスマートサービス24」を活用して、DENPOIの消火用の砂と薬剤が落下した際に無人でも通知が可能になります。本実証では、安全な回収を行う手段として、遠隔監視機能の実用性の検証を行います。
(DENPOIの利用イメージ)
(NTTテレコンの「グッとびくんM2」および「テレコンスマートサービス24」の活用イメージ)
- 越谷市リサイクルプラザ
-
内容:回収拠点について
担当:業務担当
- アンカー・ジャパン株式会社
-
内容:回収拠点について
担当:広報担当
メール:pr-jp@anker.com
- 松田産業株式会社
-
内容:リチウムイオン電池の収集運搬・保管、リサイクル処理について
担当:環境ソリューション事業部 ソリューション営業部
TEL:03-5909-5106
- 株式会社電知
-
内容:安全回収容器DENPOIについて
メール:info@denchi.ai
公式HP:https://denchi.ai/
- 株式会社ビオストック
-
内容:当実証事業について
担当:事業開発部